最近のシナリオから対戦候補を選出 その② 選出条件

 先日、千葉会の代表であるyagi様と話していて、ASLの対戦を、最近のシナリオから候補選んで取り組んでみたいという話になった。
 この記事では、これらのシナリオを選んだ条件について触れる。

 先日、千葉会の代表であるyagi様と話していて、ASLの対戦を、最近のシナリオから候補を取り組んでみたいという話になった。というのは、最近、古典的な対戦し慣れたシナリオに目が行きがちで、自分たちの選択が、少々保守的になっている感じがしたからである。

1 選んだシナリオ(再掲)
 選んだシナリオは、下記の8つである(記事「その①」から再掲)。

●Stopped Cold [163]
●Hunters at Ylimaa [175]
●Best Think Again [AP93]
●Mook Point [AP116]
●Wises War [AP118]
●Hart Attack [J167]
●Katyushas Embrace [J168]
●Old Friends [J178]

 この記事では、これらのシナリオを選んだ条件について触れる。自分のシナリオ選定の基準を公開して、皆様が対戦するシナリオを選ぶ際の一助となれば、幸いである。

2 選んだ条件(前回の記事より再掲)
(1)比較的最近出版されたシナリオである。
(2)規模が適当である。
(3)勝敗を競う競技として、おもしろそう。
(4)シナリオ特別ルールが多くない。

↓図 シナリオ"Hunters at Ylimaa [175]"の地図盤をVASLで生成したもの。
175_Hunters at Ylimaa

3 解説
 前項の「選んだ条件」について、解説を加える。
 これらの条件については、相互に関連しているが、わたしが重視したのは、(2)と(3)である。ここでは、重要さの順ではなく、前述の項番順に、触れていく。

(1)比較的最近出版されたシナリオである。
 最近のシナリオから選ぶという趣旨であったので、この条件を適用した。
 具体的には、フィンランド軍モジュール"Hakkaa Paalle"以降のシナリオを候補とした。

(2)規模が適当である。
 ASLのシナリオには、対戦に適切な規模のシナリオがあると考えられる(ASLだけでなく、ゲーム全般について、適切な規模があると考えられるが、ここではASLについて記す)。では、その適切な規模とは何だろうか?

 例えば、攻撃側3個分隊、防御側2個分隊というシナリオを考えてみる。このようなシナリオだと、ちょっとした運の良い/悪いサイコロの出目や狙撃などで、勝敗が決まってしまいかねない。狙撃が致命的なしかたで命中して、どちらかが負けてしまうかもしれない。すなわち、運の要素の大きすぎるダイスゲームとなってしまう。上述の例は、規模が小さすぎて適切でないと言うことが言える。
 
 それでは、例えば、攻撃側300個分隊、防御側200個分隊というシナリオを考えてみる。攻撃側と防御側との比率は、前述の例と同じであるが、運のちょっとした良い悪いのみでは、勝負は決まらない。狙撃で1個分隊が混乱しても、大きな影響はないだろうが……規模が大きすぎる。一般的なゲーム会の時間中には終わらないだろう。人間の対戦できる規模を超えている。今度の例では、規模が大きすぎて適切でないと言える。

 そう考えると、最初に述べたとおり、シナリオには適切な規模がある。では、ASLではどの程度が適切な規模だろうか。
 経験則から、わたしは次のように考えている。攻撃側20個分隊前後+若干の砲・AFV、防御側15個分隊前後+若干の砲・AFVが、適切な規模としては最大規模であろう、と(初心者のうちは、もっと抑えた方がよいかもしれない)。
 この規模であれば、運の要素に左右されすぎることもなく、また標準的なゲーム会の時間の中で、十分決着がつくまで対戦できる。

 同じように、地図盤の面積も、実際に対戦に使う領域が最大2枚分程度が適切と思う。ここでいうのは面積であり、地図盤を実際に何枚使うかということではない。
 地図盤が部隊規模に比して狭すぎると、攻撃側が選択の余地なく狭い範囲に大兵力を積み上げて、射撃が効くか効かないかの運の要素の大きなゲームとなってしまう。広すぎるとプレイヤーの注意が及ばない範囲が増える。

 シナリオによっては、増援の接近経路となる3枚目の地図盤もあるだろうが、これは接近時のみなので許容されると考える。

 これは、千葉会のブログでyagi氏が書いている内容に、同意する。
 以下に引用する。

私が一番SKで好感を持っているのは、シナリオの「ちょうど良さ」。
個人的には、攻撃側は15個分隊(1個中隊)に、防御側は10個分隊(1個中隊欠)。それに戦車が攻撃側に3輌、防御側に2輌くらい。
これがASLでちょうど良い大きさだと思っていて。
それよりも小さいと選択肢がなく、ジャンケンみたいになっちゃう。大きければ、時間がかかってしまい、雑になるんですよね。

(http://chibaclub.exblog.jp/27622885/ 2018年2月アクセス)


 まったく賛成である(その適切と思う規模については、若干の相違がある)。

 実は、適切な規模というのは、ゲームが勝敗を競うものになるかどうか、すなわち次項と密接に関わっている。わたしは、次項も大事だと思っているが、規模はシナリオカードからも見えやすく判断しやすいので、2番目に置いた。
 
 前述の範囲からすこし外れる部分もあるが、8つのシナリオは、概ね適切と思える規模から選んだ。

(3)勝敗を競う競技として、おもしろそう。
 これは上述のとおり(2)とも密接に関わっている。
 ASLはゲームである以上、勝敗を競うものである。ゲームは、勝つために頭を使って考えるのが楽しいのだとわたしは考えている。

 よって、勝敗のバランスが著しく悪いシナリオは、選ばなかった。勝敗を競う楽しみにかけると考えたためである(初心者と熟練者が対戦する際にハンディキャップをつけるため、熟練者があえて不利な側を担当して対戦する事例については、ここでは考えない)。

 ごく稀に、必勝法があるシナリオがある(具体的には例示しない)。これも、必勝法を見つけるまでは楽しいかもしれないが、知ってしまってからは楽しめない。

 前段の引用部分でyagi氏が「ジャンケンみたいになっちゃう。」と書いているが、こういったシナリオも選ばなかった(つもりである)。
 規模だけでなく、勝利条件によってもそうなるシナリオがある。具体的なシナリオ名は出さないが、初期配置の段階で、防御側・攻撃側がどこに重点を置くかで、開始と同時に、勝敗が見えてしまう。地図盤の面積が必要以上に広いシナリオでは、こういった「ジャンケンみたい」になってしまうことが多く感じる。こういったシナリオも、避けた。

(4)シナリオ特別ルールが多くない。
 これは、ASL特有のことだが、わたしが重視しているところである。シナリオ特別ルールは、必ずしもそれがゲームをおもしろくするわけではない。それならば、シンプルである方が良いと考えられる。

 多くのゲームで、初めての対戦の時は、そのゲームへの習熟が足りず、勝敗を競うに至らないことがある。従って、同じゲームを複数回対戦するというのはよくあることである。
 しかしながら、ASLは汎用ルールである。一つのルールで、第二次世界大戦の戦術レベルの歩兵戦闘で起こる様々な状況に対応している。根幹のルール部分は共通である。よって、ルールの習熟と、そのシナリオの習熟というのは別個に考えられる。例えば、お互いに初めてのシナリオであれば、シナリオへの習熟という条件については対等で対戦できる。ここがASLの魅力の一つと考えられる。

 しかし、シナリオ特別ルールが多いと、そのシナリオ自体への習熟が必要となってしまう。これは、汎用ルールであることを活かせていない。

 もとよりASLはルール分量が多く、シナリオの数も多い。そのため、特定のシナリオのみに、シナリオ特別ルールに習熟して特化することに、わたしは魅力を感じない。換言すれば、シナリオ特別ルールを増やしても、必ずしもゲームがおもしろくなるわけではない、それならば、シンプルな方が良い、ということである。粋なシナリオ特別ルールのおかげて、良くなっているシナリオが存在することは否定しないし、そういうシナリオであれば対戦したい。そうでなければ、シナリオ特別ルールは、多くのルールの中からどのルールを用いるかを最小限で触れているのが良いと、わたしは考えている。
 
(5)補足
 シナリオの選定にあたっては、入門者向けとは考えなかった。よって、シナリオ特別ルールは少なめだが、E章(雑則)が必要なシナリオ等も含まれている。

4 まとめ

 以上の基準で、8つのシナリオを選んだ。このシナリオの選定が、自分自身やみんなの、充実したASL対戦の助けになることを望んでいる。
関連記事

コメント

非公開コメント